こむら返りとは? ~Part2~

・足の筋肉がつること、とくにふくらはぎの筋肉が痙攣することを「こむら返り」といいます。 医学的にはこむら返りは『有痛性筋痙攣』といって、強い痛みを伴う筋肉の痙攣を指します。 「こむら(腓)」とはふくらはぎを指す言葉です。 ふくらはぎの腓腹筋や平目筋の痙攣が特徴的ですが、この部分に限定したものではありません。足の裏や指、太もも、胸など、体のどこにでも発生します。

【筋肉の異常な収縮が起こる機序】
・ふくらはぎなどの筋肉は過剰に伸びたり、収縮したりすると、無理な動きによって傷めてしまいます。それを防ぐために、2つのセンサーが備わっています。伸びすぎを防ぐのが筋紡錘(きんぼうすい)、縮みすぎを防ぐのが腱紡錘(けんぼうすい)です。そのうちの腱紡錘の働きが低下すると、筋肉が異常に収縮し、痙攣を起こしてしまいます。それが、こむらがえりです

【原因】
こむら返り(足がつる)は一般的に、急に体を動かしときに起こりやすい症状ですが、『栄養不足』や『水分不足』、『冷え』、『熱中症』、『急激な寒暖差』が原因で起きることがあります。 足を酷使したり筋肉疲労以外でも頻繁に足がつる場合、食生活の見直しやこまめな水分補給により体内のミネラルバランスが整うことで、症状の改善が期待できる場合があります。

【治療】
○ふくらはぎ全体をほぐすようにやさしくマッサージする。 ○患部をお湯や蒸しタオルなどで温める。 また、漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)には、筋肉の収縮を抑える働きがあります。 こむら返りが起きやすい人は、こちらを常備しておくのもひとつの手です。

【ご自身でも今日から始められる】
・予防するには、十分なミネラルの摂取が欠かせません。「マグネシウム」は、アオサやワカメ、ヒジキなどの海藻類のほか、ナッツ類に多く含まれています。 また、「カルシウム」は牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐や生揚げなどの大豆製品、ししゃもやしらすなど、骨ごと食べられる魚に多く含有されています。「 カリウム」は、長いもやさつまいもなどのイモ類、バナナやキウイなどの果物に豊富です。これらの食品はミネラルだけでなく、ほかの栄養価もすぐれているので、意識的に摂取しましょう。
・運動時や就寝時は、水分不足でこむらがえりが起きやすくなります。運動中は、スポーツドリンクなどで水分とミネラルをこまめに補給しましょう。また、運動前にカリウムが豊富なバナナを食べるのも予防になります。就寝前にコップ1杯の水を飲むことも有効です。足が冷える人は、就寝時に靴下やストッキングを履くのも、予防につながります。
・こむらがえりの予防策としては、筋肉をほぐす「波止場のポーズ」が簡単で効果も期待できます。まず、30〜50cmの台、または椅子に片足を乗せます。この足に体重をかけ、もう片方の足はかかとを上げないようにして、太ももとふくらはぎの筋肉を伸ばします。そして、息を吐きながら7秒キープすればOK。足を入れ替えて、同様に行います。左右の足、それぞれ15回ずつ繰り返すと、ふくらはぎや太ももの筋肉がストレッチされ、血行がよくなります。

また、当院では足が冷えやすい方なども『お灸』・『箱灸』による治療を行なっています。お灸は「温める」効果だけではありません‼︎
以前、『お灸』について投稿しているので気になる方はぜひ目を通してみてください‼︎

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